なかなか寝付けない、夜中に目が覚めてしまう、睡眠が浅い…
そんな悩みをお持ちではありませんか?
寝つきは良い・よく眠れているという人も、日中に眠気が襲ってくるようなら、もしかすると睡眠の質が低下しているのかものかもしません。
不眠の原因は大きく分けて2つあります。
- 自律神経の緊張
- 女性ホルモンの働きによる体温の上昇
1つ目の自律神経の緊張の原因には、ストレス、低血糖症、体内の炎症、扁桃体の過敏さなどが関係しています。
2つ目の体温の上昇は、生理前プロゲステロンの影響で体温が高くなることで、睡眠の質が悪くなります。
このことを踏まえて、不眠の原因を5つのタイプ分け、タイプ別の対処法・改善方法とオススメのサプリメントをご紹介します。
睡眠不足は美容にも大敵です。そして、不眠が続くと心身ともに負担が大きくなってきます。
早めに原因を考え、対処していくことが大切です。
目次
リラックスが苦手“心理的ストレス”タイプ
こんな思考をお持ちではありませんか?
『明日は大切なプレゼンがある、失敗したらどうしよう』
『今回の試験は難しい、良い点数が取れるか不安』
『仕事がうまくいかない、将来どうなるのだろう』
『彼から連絡がこない、嫌われたのかもしれない』
『旦那と喧嘩してイライラして眠れない』
人は、不安や恐れの感情があると扁桃体が刺激され、コルチゾールが分泌されます。そうすると交感神経のスイッチがオンにり、身体は緊張状態になります。
このように“心理的ストレス”があると、交感神経のスイッチがうまく切れない=副交感神経がオンにならないので、リラックスできず入眠困難になります。思考は不安や恐れの感情を呼び、扁桃体を刺激し脳も身体も休まりません。
睡眠に影響するのは概ね、思考によって生まれる心理的ストレスです。
自己肯定感の低い人や完璧主義の人は、いつも何かしら不安や心配があり、周りからの評価や他人の感情を気にして悩んでいることがあります。
イライラや喧嘩の原因も、根本をたどれば他人の価値観を認められなかったり、自分の意見を認めてもらえなっかったことで自尊心が傷つくために、イライラしたり怒ってるのです。
思考を変えてみるのはいかがでしょうか。
「明日は大切なプレゼンだ…自分ならきっとうまくいくだろう」
「今回の試験は難しい…でもやることはやったんだ、どんな結果でも最善だ」
「仕事がうまくいかない…でもこれは成長過程、きっと乗り越えられる」
「彼から連絡がこない…きっと忙しいのだから、私も自分磨きに励もう」
「旦那と喧嘩したけど…旦那の価値観を知ることができてよかった」
こんな風に考えられる人は、無駄なプレッシャーや不安などをうまくコントロールでき、きっと不眠で悩むことは少ないでしょう。
考え方ひとつでストレスが軽減できることもあります。不眠の原因は不安をつくりだす思考かもしれません。
空腹で寝られない“低血糖症”タイプ
甘いものが大好きでやめられない人に多い低血糖症。
自覚できていない人も多いのですが、空腹が耐えられなかったり、ついつい間食してしまう人、甘いものをやめられない人は低血糖症の可能性があります。
低血糖症の人はお腹が空くと寝付けなかったり、空腹の時間が長くなる夜間に血糖値が下がりすぎてしまい、夜間低血糖で中途覚醒してしまうことがあります。
夜間に低血糖が起こると、血糖値を上昇させようとアドレナリンが分泌され、交感神経のスイッチがオンになります。そうすると夜中に目が覚めたり、歯ぎしりしていたり睡眠が浅くなり、睡眠の質が低下します。
対策としては、
- 特に夕食では炭水化物を控え目にして、食後高血糖を防ぐこと
- 就寝前のアルコールは控えること(アルコールの分解に糖が使われ低血糖になりやすい)
- 寝る前に空腹を感じたら我慢せず、消化に良いスープやホット豆乳を飲むなどして血糖値を安定させること
などです。
こちらの記事も併せてご参考ください↓
https://body-health-mind.com/sweet-hypoglycem…leepy-frustrated/
③便秘や肌荒れが原因?“炎症”タイプ
体内に炎症があると、コルチゾールが分泌され炎症を抑えます。
このコルチゾールは交感神経のスイッチをオンにするので、炎症がある限り、睡眠の質は悪くなります。
慢性便秘の人、アトピー・皮膚炎の人、歯周病や根尖病巣のある人、副鼻腔炎、上咽頭炎、胃炎・食道炎、脂肪肝がある人などはは睡眠が浅くなり、長期化すると不眠、全身の倦怠感、免疫低下に繋がります。
慢性炎症は自覚しにくい症状も多いですが、専門家に診てもらい、きっちり直しましょう。
女性は特に便秘になりやすく、腸内環境の悪化から肌荒れを起こしている人も多いでしょう。
腸内環境の乱れには
- 食物繊維
- 乳酸菌(プロバイオティクス)
- 酪酸
の摂取と、何よりリラックスが重要です。腸が動くのは副交感神経が優位の時だからです。
慢性便秘による腸の炎症が不眠の原因だなんて信じられないかもしれませんが、大きく影響しています。
私は慢性便秘を15年ほど抱え、不眠気味になっていましたが、腸ケアをし、頑固な便秘症を改善してから睡眠の質が圧倒的に良くなりました。
腸内環境悪化についてはこちら↓
些細な刺激に敏感、“扁桃体過敏”タイプ
こちらの記事にも書かせていただきましたが、生まれつき扁桃体が過敏な人、育った環境が不安定で扁桃体が過敏になってしまっている人、トラウマがある人など、何らかの理由で扁桃体の働きが過剰になっている人は少しの刺激で交感神経のスイッチが入ってしまうので、不眠とはお友達の関係です。
少しの物音、光、匂いに敏感で目が覚めてしまう人は、扁桃体が過敏になっているのです。
この過剰な扁桃体の働きを抑えるためには瞑想が効果的です。
瞑想を行い続けることで扁桃体自体が縮小されていくことが確認されています。
ストレスも感じにくくなり、刺激や不安による緊張からもだんだんと解き放たれ、リラックスしやすい身体を手に入れることができるでしょう。
瞑想の方法は詳しいサイトがたくさんありますので、ここでは割愛させていただきます。
女性ホルモンの影響で睡眠に入りにくい“高温期”
女性は排卵日をすぎるとプロゲステロンの影響で基礎体温が体温が高くなります。
排卵後から生理前は体温が一定のため、体が睡眠モードに切り替わらず、体の睡眠のオン・オフが曖昧になり、 眠りが浅く、不眠気味になると言われています。
この対処法としては、一時的に体温調節を図って『入眠スイッチ』を入れること。
人は、深部体温が下がることで入眠モードに切り替わります。しかし、排卵日から生理前の期間は深部体温が下がりにくく、入眠モードに切り替わりにくいので“眠いのに寝付けない”状態になりやすいのです。
これには『90分前入浴法』でいったん体を温めるのが効果的。体温が上がるとその後下げようとする力が働いて深部体温が急下降し、スムーズな入眠に繋がります。
40度のお風呂に15分入ると深部体温が0.5度上昇し、90分かけて戻ります。その後お風呂に入らない時より深部体温はさらに下がるため、そのタイミングでベッドに入ると、スムーズに入眠できます。
深夜0時に寝たいなら、夜の10時半にお風呂から上がるのがベストタイミング。
ぜひ、試してみてください。
交感神経を落ち着かせるリラックスハーブ・漢方
交感神経優位で寝付けない人にオススメしたいハーブのサプリメント『アシュワガンダ』。
インドの伝統医学、アーユルヴェーダの代表的なハーブで、「アダプトゲン」に分類されます。
アダプトゲンとは、人間が精神的、肉体的ストレスへの抵抗力を高める天然ハーブの総称のことで、有名なところでは高麗人参やマカなどが挙げられます。
このアシュワガンダは、コルチゾールの減少に効果があることが分かっています。
ある研究では、アシュワガンダを摂取したグループは、摂取しなかったグループに比べ、平均で30%ほどコルチゾールが減少したことが確認されています。
また、慢性的にストレスを抱えている64人の被験者を対象に60日間行われた実験では、プラセボとアシュワガンダを1日2回摂取してもらい、そのストレスの変化をみました。その結果、
- プラセボを摂取したグループ:平均11%減少
- アシュワガンダを摂取したグループ:平均69%減少
このように、アシュワガンダを摂取したグループは、ストレスが軽減され、不安障害と不眠症の改善が見られたという結果もあります。
そのほかにも、インスリン抵抗性の改善、炎症を抑える効果などもあります。
私はストレスを感じやすく、腸に慢性炎症を抱え、低血糖症もあるというハイブリットタイプでした(笑)
特に神経が興奮して寝付けないような日が続いたときに飲んでいましたが、2・3日目から効果を感じました。なんとなくですが、変な不安感や緊張感が減り、ストレスへの抵抗性がついたような体感がありました。
Now Foods, アシュワガンダ、450mg、90ベジキャップ
アシュワガンダは用量、用法を守る限りは安全なハーブですが、誰にでもOKというわけではないため、十分な注意が必要です。
効果には個人差があると思いますので、服用は自己責任でお願いします。
そのほか、抑肝散という漢方も、不眠には有効です。副腎疲労がある人にはおすすめ。
いかがでしたか
不眠の原因は人それぞれです。
ストレス・炎症・低血糖症。自分はどのことで交感神経のスイッチが切れていないのかがわかれば、自ずと対処法は見えてきます。ここでは睡眠薬を使わずに、睡眠の質をよくする工夫をご紹介しました。
少しでも参考になれば幸いです。
