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栄養療法

【PMS・PMDD】生理前のイライラは遺伝?エストロゲンとアドレナリンの関係

あかね
あかね
こんにちは♪
現役歯科衛生士・栄養コンサルタントのあかねです(プロフィール)。

臨床分子栄養医学研究会 指導認定カウンセラーとして、セミナーも開催しています♪(セミナー情報

 

PMSの症状が悪化する背景には、年齢、栄養状態、血糖値も関係します。

 

しかし、PMSの根本原因の一つは、何らかの要因が重なり、エストロゲンの代謝が滞り女性ホルモンのバランスが乱れていることです。

この記事では、過剰になったエストロゲンの代謝を促し、ホルモンバランスを整える方法お伝えします。

きっと、PMS(月経前症候群)やPMDD(月経前不快気分障害)の緩和に役立つでしょう。

ホルモンバランスが乱れる原因は3つある

PMSの原因はエストロゲン過剰になることです。

なぜ、エストロゲンが過剰になるのか。

それには3つの要因があります。

  1. エストロゲン代謝酵素がうまく活性できていない
  2. 環境エストロゲンへの暴露
  3. 肝臓がヘタレでエストロゲンを無毒化できない

 

現代の女性はエストロゲン過剰によりPMSや子宮筋腫、子宮内膜症などの婦人科疾患に悩まされている人が多いと思えてなりませんが、多角的な要素が重なった結果なのだと考えています。

1.生理前にイライラする人はCOMT活性が弱い

エストロゲンの代謝にはCOMTという酵素が関係しています。

カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ(Catechol-O-Methyltransferase)」、略して「COMT」

この酵素には2つの働きがあります。

【COMTの2つの働き】

1.ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリンを分解して無効化する

2.女性ホルモンのエストロゲンを分解して無害化、排泄する

 

実はこの酵素、遺伝的に活性が弱い人がいます。

COMTの働きが弱いと、エストロゲンを分解するのが下手なので、体内のエストロゲン濃度が高くなります。

また、ドーパミンを分解して排泄する能力が低いので、アドレナリンの体内濃度が高くなりやすい。

アドレナリンは興奮系の脳内物質なのでこういう人は、交感神経優位、身体は緊張するので肩こり持ち。

メンタル的には興奮、イライラ、焦燥感が募る。

PMSの症状で特に不安やイライラなどのメンタル症状が強く出る人は、

十中八九、COMTの活性状態が絡んでいるでしょう。

分子栄養学的所見で言うと、血液検査で

  • ALTよりASTの値が2以上の差で低い人
  • 尿素窒素(BUN)が低い人

は、材料不足でCOMTの活性が低くなっていると推測できます。

COMTを活性化してPMS /PMDDの症状を緩和する方法はこちら▼

【PMS /PMDD】食事とサプリメントでCOMTを活性化する方法 生理前のイライラや不安など、PMSやPMDDの症状の原因はこちらで解説しました。 生理前を快適に過ごすキーポイント...

 

2.環境ホルモンによるエストロゲン過剰


こちらの記事で詳しく書いていますので、内分泌撹乱物質(環境エストロゲン)については割愛させていただきますが、現代を生きる女性には影響を避けられない部分です。

環境エストロゲンはバイオアイデンティカルではありません。人工のエストロゲンは代謝しにくいので、体内に溜まりやすいのです。

エストロゲン過剰は婦人科疾患の原因であり、下記で解説しますが生理前のイライラとも関係します。

少しの意識で減らせるものから、実践してみてください。

3.肝臓機能低下でエストロゲンが増加する

エストロゲンは肝臓で分解されます。

エストロゲンは肝臓で代謝され水酸化エストロゲンに変化しますが、肝機能が低下している人はこれがうまくいきません。

つまり肝機能が低下すると血中エストロゲンが増加します。

  • お酒の摂取が多い人
  • 糖質摂取が多い人
  • 便秘で毒素が溜まっている人
  • 薬・サプリをたくさん飲んでいる人

こんな人は肝臓に負担がかかっていたり、脂肪肝になって肝機能が落ちている可能性があります。

分子栄養学所見でいうと、血液検査で

  • AST<ALT
  • 尿素窒素<γGTP

となっている人は脂肪肝を疑います。

肝臓の解毒能力には個体差があります。

PMS /PMDDの症状が悪化したという人は、肝臓の機能を低下させる生活をしていないか見直してみるといいかもしれません。

エストロゲン過剰=銅過剰=イライラのメカニズム

エストロゲンが過剰になっているかどうかは、血中の銅・亜鉛バランスから推測できます。

その理由は、エストロゲンが「銅」を引っ張る作用があるからです。

セルロプラスミンという、血清中に存在する銅結合タンパクがあるのですが、

エストロゲンはその銅結合タンパクを増加させる働きがあります。

結果、エストロゲンが増える=銅も増える、となります。

 

銅が過剰になると、ドーパミンからアドレナリンへの変換が促進し、

  • セロトニン、ドーパミン(やる気、幸せ感)が低下
  • ノルアドレナリン、アドレナリン(イライラ、怒りっぽい、不安感)が上昇

します。

このことから、エストロゲン過剰が銅過剰を引き起こすことも、PMSやPMDDの症状の原因となると言われています。

銅過剰のイライラには亜鉛が有効です

銅と亜鉛は拮抗するので、簡単に言うと銅が増えると亜鉛が減ります。

反対に、亜鉛を入れてあげると、銅過剰の状態が改善できるのです。

さらに嬉しい効果として、亜鉛はデトックスを高めてくれます。亜鉛を多く摂ると体内でメタロチオネインいう、重金属を取り込んでデトックスを促してくれるタンパク質を作ることがわかっています。

銅を減らし、エストロゲン過剰の原因となる重金属(環境エストロゲン)のデトックスを促す。

亜鉛は、まさに女性の味方の栄養素です。

ホルモンの影響で気分の落ち込みがひどい人は、サプリメントで亜鉛を補充し、銅・亜鉛バランスを整えることで楽になることがあります。

私はリキッドタイプを愛用。サプリより摂りやすい。飲み物や汁物に1〜2滴垂らして補充中。

Trace Minerals Research, リクイミンス(Liquimins)、イオン化亜鉛、50 mg、2 fl oz (59 ml)

 

 

分子栄養学的所見でいうと、血中銅亜鉛バランス

  • 銅:亜鉛=1:0.9〜1

銅が100なら、亜鉛は90〜100が理想です。

こんな人がPMS /PMDDになる

まとめると、

  • COMTの活性が悪く、エストロゲンとアドレナリンが溜まる人
  • 環境ホルモンが蓄積してエストロゲン過剰の人
  • 肝機能低下でエストロゲンを排泄できない人
  • エストロゲン過剰が原因で銅が増え、アドレナリンが出やすい人

こんな人がPMS /PMDDの症状が出るのではないかと思います。

症状が辛い人が気をつけるポイントは4つ。

  1. 排卵日を過ぎたら、カフェインを止める(アドレナリン出さない)。
  2. アルコールを控え、腸内環境を整える食事をする(肝機能向上とデトックス)。
  3. 普段からコンビニ弁当やカップ麺、牛乳は控える(プラスチック製品、ホルモン剤の問題)。
  4. 糖質過多な食事は脂肪肝の原因と、血糖値の乱高下によりアドレナリン分泌するので注意が必要。

 

PMSを悪化させていないか、生活習慣を見直してみましょう。

 

終わりに

PMSになりやすい環境要因と遺伝的体質がある

このことを知った時、性格だと思い精神論で頑張ってきた私は、かなり救われました。

しかし、“体質だから・遺伝だからしょうがないよね”と、何も生活を変えずにいれば、誰も救われません。

遺伝的に弱い部分を食事でフォーローするのは分子栄養学の得意技です。

理解し、対処するだけで、ずいぶん生活の質は変わってくるはずです。

自分ではコントロールできないと思っていた生理前の敏感さ、イライラや不安が軽くなってくると、

あなたと、あなたの周りの人も幸せになります。

PMSで辛いと感じているなら、ぜひ、一つでも取り入れて実践してみてください。

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ABOUT ME
あかね/体質改善セラピスト
分子栄養実践講座 認定カウンセラー(セミナー開催情報

自分の体質を知るための医学に基づいた情報を発信しています。個体差を考えないダイエット・美容・健康法では効果が出でません。

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